2007-04-29-Sun 
【マツイカの内臓の図】
毎回フランスのことを書くと、気がひける気もしますが思い切って書いちゃいます。
フランスの批評家はレストランの内部事情まで入り込んで考察している場合が多いようです。それも陳腐な批評から結構的を得た批評まであるようでお店の歴史、伝統、オーナーの人柄、シェフの人柄、腕前、器量、ギャルソンの人柄、立地条件、初期条件、債務状況、などなど色々の諸般の事情を総合的に判断して批評していきます。その上で、そのレストランはビストロにしてはまあまあだとか、高級フレンチにしてはお粗末だとか言えるわけです。ましてやその人が言った事がお客様の来店数に影響の出る方だったりするとお店側の批評家に対する気遣いも相当なものです。
逆に考えれば、批評家がお店の内部事情まで調べて批評されるならお店側も批評家の先生を観察させていただき、お店の為になるように利用させて頂くまでの事なのです。
宮崎には飲食店批評で生計を立てていらっしゃる方は皆無だと思いますが、一般の方でも、せめてお店を批評するならその業界の事ぐらいは調べてから批評されたほうがいいと思います。
【言論の自由】が在るから基本的に何を言おうと構いませんが、ウチの【シャンブル738】は宮崎では特異な存在だと思うので批評したい方にとっては誠に厄介な存在の店だと思います。何せ、今までの宮崎にはビストロと定義できる店はほとんど無かった訳ですから。
まず、外から見た外装看板などは看板作りプロの人から言わせるとありえない色使いらしいです。その悪趣味とも取れる色使いで物凄く目立って他を圧倒し、スタッフはシェフとソムリエだけ。それで多い時で30人もの料理を作って接客している。料理の盛り付けなども、フランス料理なのにダイナミックな盛り込み方だし、内容が粗雑になるかと思いきや、さにあらず、どの料理も同業他店に無いような料理ばかりで、はっきり言えば、【宮崎では受け入れられないであろうという料理】が多い。それでも毎日色んなお客様がお見えになります、ありがたいことだと思います。
よく人は飲食店を批評する時に【あそこの店は美味かった、不味かった】という言葉で店を品評してしまいますが、【美味しかった】という言葉の中身は、店側の人の表情、挨拶、笑顔、雰囲気、料理、その他色々、などの項目があるのは言うまでも無い事。【不味かった】という人の不味い基準を知りたいです。
不味い店と感じさせる【何か】が在るわけですが、先に書いた【ソフト面】(この場合お店の建物や内外装も含む)の事で不満がある場合は、致し方なく店側の不備であると思います。
が、しかし、高級フレンチの店でもない普通のビストロの店に高級店並みの要求をされる方。その逆に高級店なのにビストロ的なやり方を強要される方。そして一本何万円もするヴィンテージ物のワインを置いていないからこの店はダメだとか、盛り付けがセンスが無いとか、まだまだそういったお店の【住み分け】を誤解されている方が多いと思います。
それは、私達から見ると【フランス料理店】に入って【チキン南蛮定食】を頼むのと同じだし、その逆に【洋食屋】さんに入ってフレンチの【コース料理】を注文するのと同じ事で出てきた料理に注文を付けるのと同じ事です。
もっと言えば、そういった【お店の住み分け】が解っていらっしゃるお客様は何千とあるお店の中でそのお店のジャンル、形態、業態、お店の良い所を瞬時に見抜き、自分達の楽しみ方にどういう風に絡めて楽しんでいくかという【術】みたいなものを持っていらっしゃる方なのだと思います。特別な場合を除き、そういう方は少なくとも、お店に自分のマイグラスを持込み、酒を持込して料理を食べながら他店の批評などはしないものだと思います。